2021年8月12日 — アメリカ合衆国国勢調査局は本日、追加の2020年国勢調査結果(英語のみ)を発表しました。この調査結果では、10年前と比較してアメリカ合衆国都市部の人口が増加したことが示されました。さらに、10年に一度行われるこの調査の結果では、人種や民族の自認に関する国の多様性が示されました。
国勢調査局のRon Jarminディレクター代理は、「2020年国勢調査で初となる詳細な統計を提供することができ、とても光栄に思います」と述べました。「国勢調査局のスタッフはこれらのデータの処理に関する局の品質基準を満たすよう熱心に取り組みましたが、国民の皆様にも辛抱していただいたことにお礼を述べたいと思います」
これらの統計は 2020年国勢調査区画改定データ (国勢調査公法94-171)のサマリーファイル(英語のみ)を基にしており、小さな地域の人口の初期情報およびヒスパニック系、人種、年齢(18歳以上)、住居使用、および集団住居に関する情報を含むものです。これらのデータは 2020年4月1日時点での対象者の居住地を示すものであり、国、州 (states)、コミュニティからブロックレベルまでを対象にしています。
また、国勢調査局はデータの可視化に加え、「数字で読むアメリカ」のストーリーや動画の公開を通じて、これらのデータの説明や解説を支援しています。これらの資料は、2020年国勢調査結果ページ(英語のみ)に掲載されており、上級ユーザー向けのデータはファイル転送プロトコル (FTP、英語の略語より)(英語のみ)からアクセスすることができます。
本日の発表により、アメリカ合衆国の人口の規模および分布の変化が示されました。アメリカ合衆国の都市部の人口は、2010年から2020年までの間に9%増加し、その結果、アメリカ合衆国の全人口のうち都市部に住む人の割合は、2010年の85%から2020年には86%になりました。
都市部の郡の多くで人口が増加しました。特に南部と西部ではそれが顕著でした。しかし、年次人口推定を見ると、国としての人口増加率は以前に比べて緩やかになっています」と、国勢調査局の上席人口学者であるMarc Perryは述べています。「この減少が顕著なのは地方レベルで、アメリカ合衆国の郡のうちおよそ52%で、2010年国勢調査での人口と比べて2020年国勢調査での人口が減少しています」
郡および都市部に関するまとめ:
本日発表されたデータ可視化では、<2010年国勢調査から2020年国勢調査までの間の郡レベルの人口変化>が示されています。人口推移に関する詳細は、<アメリカ合衆国の郡の半分以上で、2010年に比べ2020年の人口が減少>をお読みください。
2020年国勢調査では、米国人口の人種と民族に関するデータ収集に、1997年にアメリカ合衆国行政管理予算局(OMB)が定めた基準(英語のみ)に沿った、2つの独立した質問(1つはヒスパニックまたはラテン系(英語のみ)で、もう1つは人種 (英語のみ)が用いられました。過去10年間の研究(英語のみ)を基に、局ではこれら2つの質問の設計を改善し、2020年国勢調査に向けてデータ処理方法およびコーディング手順を更新しました。この作業については、2015年に2015年全米内容テスト (英語のみ) で得られた知見を中心に研究と試験が開始され、設計は2018年国勢調査テスト(英語のみ)で実行されました。
この改善および変更(英語のみ)により、人々がどのように自認するかについて、より徹底して正確に描写することが可能になり、2問形式という状況の中で人々がヒスパニック系や人種に関してどのように報告するかについて、より正確に描写できるようになりました。これらの変更は、アメリカ合衆国の人口が過去の測定時よりはるかに多人種・多様であるということを明らかにしています。
<全体的な人種分布の変化>は、人種データの収集および処理のための2つの独立した質問の設計が改善されたとともに、過去10年間に人口動態が変化したことによるところが大きいと、国勢調査局では確信しています。
本日発表された2020年国勢調査区画改定データは、人種と民族に関する質問、処理、およびコーディングの設計の改善の結果として、国の人種および民族構成を新たに描き出しています。
国勢調査局の人種・民族調査・アウトリーチ担当ディレクター兼上席顧問のNicholas Jonesは、「国の成長に伴い、国民の人種および民族の調査方法(英語のみ)も進化し続けてきました」と述べました。「本日発表された2020年国勢調査の区画改定データは、人種および民族の構成と国の多様性を新たに描き出すものとなります。2020年国勢調査で行った改善により、ヒスパニック系と人種に関する2つの独立した質問に回答する人々がどのように自認するかについて、より正確に描写することができます。このことから、アメリカ合衆国の人口が過去の測定時よりはるかに多人種・多様であるということが明らかになります」
人種および民族に関するまとめ:
留意しなければならないこととして、2020年国勢調査と2010年国勢調査の人種データをこのように比較するときは注意が必要で、ヒスパニック系および人種に関する質問の改善や、回答のコーディング方法を考慮に入れなければなりません。
したがって、2020年国勢調査のデータは、白人のみの人口、他の人種のみまたは組み合わせの人口、多人種の人口(特に白人と他の人種の両方を自認する人々)について、2010年国勢調査と比較して異なる分布を示しますが、これは妥当で想定内のものです。
これらの結果は、ここ10年間の国勢調査局の専門家による調査とそれに対応する知見(英語のみ)、特に、質問形式が人種および民族についての回答に与える影響について2015年全米内容テストから得られた結果と一致するものであり、驚くには当たりません。
国勢調査局では、数種類の基準を用いて国の人種および民族の多様性(英語のみ)を分析しています。
国勢調査局では、多様性指数(DI)を用いて、無作為に選出された2名が異なる人種および民族である確率を測定しています。
この指数は0から1までの値で、0の値は母集団の全員が同じ人種および民族的特徴を持っていることを意味します。値が1に近い場合は、母集団のほぼ全員が異なる人種的・民族的特徴を持っていることを示しています。
この確率は、解釈しやすくするためにパーセンテージに変換してあります。この形式のDIは、無作為に選出された2名が異なる人種および民族である可能性を示します。
2020年と2010年の区画改定データに対して同じDIで計算すると、無作為に選出された2名が異なる人種や民族である可能性は、<2010年の54.9%から2020年の61.1%まで>の増加となります。
一般的に、DIスコアが特に高い州 (state) は西部(ハワイ、カリフォルニア、ネバダ)、南部(メリーランド、テキサス、および州 (state) と同等のコロンビア特別区)、北東部(ニューヨーク、ニュージャージー)にあります。
2020年のDIスコアが最も高かったのはハワイの76%で、2010年(75.1%)よりやや上昇しました。
州 (state) および郡の人種・民族構成や、多様性に関するさまざまな指標に関する情報は、<2020年のアメリカ合衆国の人口は2010年の測定より人種・民族が多様化>、および<改善された人種・民族指標でアメリカ合衆国の人口がはるかに多人種であることが判明>にあります。
2020年国勢調査では、成人(18歳以上)人口グループがこの10年間で10.1%増加して2億5830万人になったことが示されました。
「アメリカ合衆国の人口の4分の3を超える77.9%が18歳以上でした」と、国勢調査局人口部の性別・年齢統計課長長、Andrew Robertsは述べています。「成人は、国全体と比較して人口が速く増加しました。これに対して、2020年の18歳未満の人口は7310万人で、2010年国勢調査より1.4%減少しました」
成人および18歳未満の人口推移:
今後、2022年に予定されている2020年国勢調査データ発表では、年齢別の内訳が追加される予定です。
本日の発表の一環として、国勢調査局は、アメリカ合衆国全体の郡レベルまでの<成人・18歳未満人口>にスポットを当てた新しいデータ視覚化を提供しました。
2020年国勢調査では、2020年4月1日にアメリカ合衆国には住宅ユニットが140兆4987億3600万あり、2010国勢調査時より6.7%増加したことが示されました。
「全米の住宅ユニットの数は過去10年間で増加しましたが、国全体で均一に変化したわけではありません」と、国勢調査局社会・経済・住宅統計部の住宅統計課長、Evan Brassellは述べています。「都市部や小都市部の一部の郡では平均3.8%増加した一方で、これらの地域以外の郡では平均3.9%減少しました」
州 (state) に関するまとめ:
国、州 (state)、郡の住宅ユニット統計は、2020年人口・住宅データ視覚化で利用可能です。
2020年4月1日現在のアメリカ合衆国の集団住居人口は8,239,016人でした。これは、2010年国勢調査の集団住居人口より3.2%の増加です。集団住居には、大学の学生寮、収容療法センター、高度看護施設、グループホーム、軍の兵舎、矯正施設、および労働者の寮が含まれます。
「2020年の集団住居人口は、アメリカ合衆国の全人口の2.5%を占め、2010年の2.6%より減少しました」と、国勢調査局人口部の人口・住宅プログラム課長、Steven Wilsonは述べています。「また、最も多い集団居住形態は大学の学生寮で、2010年より10.7%増加して2,792,097人でした」
集団住居に関するまとめ:
これらの結果の詳細については、<2020年国勢調査で数えられたアメリカ合衆国の集団住居人口は820万人>の記事をお読みください。また、<2020年国勢調査人口統計データマップアプリケーション>ではさらに多くの統計にアクセスすることができます。
すべてにおいて、国勢調査の結果が期待通りであることが示されました。
国勢調査局のRon Jarminディレクター代理は、「今日の結果についての品質には自信を持っています」と述べました。
国勢調査局は、透明性へのコミットメントに沿って、8月18日と8月25日に追加の業務品質指標を発表(英語のみ)し、具体的な業務の遂行についての詳細情報を提供します。
差分プライバシー(慎重に調整された統計的ノイズをデータセットに適用し、プライバシー保護と精度のバランスをとる数学的手法)は、2020年国勢調査で初めて区画改定データに用いられました。詳しくは、2020年国勢調査データ成果物:開示回避の現代化(英語のみ)および 区画改定データ:概要と時期(英語のみ)の各ウェブサイトを参照してください。
国勢調査局は、本日発表された区画改定データに加え、差分プライバシー制作設定が公開された2010年国勢調査区画改定データに与える影響を説明した一連のデモ用データを発表しました。国勢調査局は、新手法開発の過程で同様のデモ用データセットを発表しています。
本日発表したデータは、これまでに公開されている2000年および2010年の区画改定データと同じ形式になっています。「レガシー」という用語は、以前に使用されていたという意味です。9月30日までに、同じデータを州 (state) 政府関係者に使いやすいDVDおよびフラッシュドライブのツールキットを添えて公開しますが、data.census.gov.上にて一般公開も予定しています。国勢調査局は、このような同一のデータを9月に公開する際、一般向けに通知を行います。
データは、さまざまなデータ視覚化による2020年国勢調査人口統計データマップアプリケーション >およびクイックファクト(英語のみ)で利用可能です。データファイルは10年周期国勢調査公法(PL、英語の略語より)94-171区画改定データサマリーファイルページで公開されており、地理的裏付けファイル、技術文書(英語のみ)、およびデータにアクセスするための追加裏付け資料が含まれています。
国勢調査局では、<人口の推移と分布>、<集団住居>、<人種と民族>、<多様性指数>などに関するさまざまな「数字で読むアメリカ」の記事も作成しています。また、これらのデータのアクセス方法やデータが変わりゆく国について示すものについて説明する<動画>もあります。
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